NPO法人 幕張海浜公園を育てる会が考える
《 幕張海浜公園(海側)の整備及び管理運営 》
2007.03.24
(特活)幕張海浜公園を育てる会

この公園の整備及び管理運営にあたり、まず、第一に意識しなければならないのは、ここが「公園」であるということ。
本来は公共が責任を持って整備及び管理運営を担うべきであり、この公園で言えば千葉県がその責務を果たすべきである。
その千葉県が、財政難のためどうしてもこの公園の整備及び管理運営を担えないという現状では、県の責務を民間企業に肩代わりしてもらうことも考えざるを得ないのかもしれないが、その場合も、「公園の主役は利用者であり、整備や管理を行う者はその利用者にサービスする立場ある」という公園本来の主旨が守られることは絶対条件である。
従って、事業収支を重視するあまり、一般の公園利用が有料化したり、お金を使おうとしない者の利用が制約されるような民間整備であれば、決して望まない。
現在の比較的自由な使い勝手(とは言え、許認可の手続き等にはまだまだ問題はある。)が維持され、現在の問題については改善され、現在よりさらに使いやすくなるような民間整備であれば、歓迎する。
そのためには、民間企業の選定にあたっては、先ず「公益性や公共の福祉を基本理念とし、それを最優先に取り組む企業」であること、そしてその審査には住民や利用者、NPOなどが参加し、合議的に決定することが必要である。
そのような思いを前提に、民間企業の募集に際し、利用者の立場から条件として提示すべきことを整理すると、ポイントは5つある。
これは、幕張海浜公園を育てる会で、これまでの経験で得た実感や関わってきた様々な利用者の意見を踏まえて話し合った結果である。

5つのポイント
この公園の整備や管理運営に利用者の意向や要望を十分に反映させるために、実際に整備を行う前(具体的には、設計作業を始める前)に、『運営協議会』を設置し、協議会での議論と合意に基づいて具体的な設計作業や整備を行うこと
* 実際には、応募の段階で既に基本設計レベルの検討が行われているものと考えられるが、選定後の実施設計の段階のディテールのつくり方一つで使いやすさが変わる。
* 使いやすい公園になれば利用者は増えるので、民間企業にとってもメリットになる。
* 整備に関わった人は公園を大切にしてくれるので、管理も円滑になる。

整備後の公園の日常管理や運営は『運営協議会』に全面的に委ね、その活動費を負担するとともに、協議会との連携窓口を設置すること

協議会のメンバーと役割は、以下を想定すること
メンバー: NPO、ボランティア、ベイタウン住民・商店会、学識経験者など
NPO、ボランティアには、現在この公園で活動しているもののほかこれから活動しようとするものも含む
公園内の収益事業に際しテナントを募集する場合にはそのテナントの参加も可
整備及び管理を行う企業はオブザーバーとして参加し協議会との円滑な連携を図る
体  制: 会長はメンバー間で互選、事務局はNPOが有償で担当する。
役  割: 公園の整備や改善、そして円滑な管理運営に向けた利用者間のニーズ把握と意見調整、合意形成
新たな公園利用ボランティアの募集・受入(登録制度の創設)
公園利用・運営ルールの策定・管理、利用者の救護
自主イベント(幕張海浜公園まつり)の企画・開催
様々な主体による各種イベントの日程、利用スペースの調整 など

『運営協議会』やボランティアの活動を円滑化し、公園全体の広がりと一体感を育むために、整備計画の中に『パークセンター』と『周回路』(公園の心臓と動脈)の整備を盛り込むこと
パークセンター:
協議会やボランティアの活動拠点となる施設として次の内容で構成し、管理運営は協議会が行う。
ホール(公園利用案内、イベント紹介、雨天時等の子どもの遊び場)
救護室(ハチ・エイに刺された人や急病人、負傷者の応急手当、迷子の保護)
事務室(協議会、ボランティアの執務スペース)
集会室(協議会やボランティアの会議等に使用)
作業室(工作などに使用)
倉 庫(協議会やボランティアの備品等を保管)
掲示板(ホールに設置、協議会からのお知らせや利用者間の情報交換等に使用)
売 店
周  回  路:
公園全体に人の流れを作り出すために、車椅子やウォーキング、ジョギングコースとして、また自転車やインラインスケート等が利用可能な周回移動できる専用道(バイクパス)を整備する。

整備後に新たに発生する公園利用のニーズに対しても、誠意を持って柔軟に対応すること
* 既に利用者から様々なアイディアが出ているため、そのアイディアの実現にも積極的に協力すること。
* そのためには公園全体を一度に整備するのでなく、適時、利用者等の意向を踏まえて


皆様のご意見・参加をお待ちしております。

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